都内の認可保育所などに特別指導検査 委託費の経理処理確認で

都内で認可保育所などを運営する小金井市の事業者について、東京都などは13の施設における自治体からの委託費の経理処理を詳しく確認する必要があるとして特別指導検査を始めました。

特別指導検査が開始されたのは、東京 小金井市に本社がある「コスモズ」が運営する都内13の施設です。

コスモズは、杉並区や小金井市、それに三鷹市や武蔵野市などで合わせて22の認可保育所などを運営していますが、都などによりますと、このうち13の施設における自治体からの委託費の経理処理を詳しく確認する必要が出たとして、28日、検査の開始を事業者側に伝えたということです。

8月と9月実施した定期的な検査で、一部の施設で行われていた委託費の処理に不明な点が見つかったためだとしています。

都などは10月末までに関連の資料を提出するよう求めています。

コスモズは、取材に対し、「経理処理で直さなくてはいけないようなことがあれば、指摘のとおり改善に努めます」とコメントしています。

保育所整備の補助金 過大に受給も

一方、この事業者をめぐっては、2015年度から2021年度にかけて保育所整備の補助金を都内5つの区と市から過大に受給していました。

このため9月、それぞれの自治体が事業者に返還命令などを出し、いずれもこれまでに全額が返還されたということです。

具体的には、
▽杉並区が利息を含んだ1800万円余り、
▽小金井市が480万円余り、
▽小平市が違約加算金を含んだ1610万円余り、
▽武蔵野市が遅延利息を含んだ2830万円余り、
▽三鷹市が1260万円余りとなっています。

この問題について事業者は再発防止策を示しており、各自治体は今後、適正に対応していくのか注視するとしています。