辺野古の地盤工事 斉藤国交相 “承認の「指示」は適切”

沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古での地盤の改良工事をめぐって、沖縄県の玉城知事が「勧告」の期限までの承認が困難と回答し、国が新たに承認を「指示」したことについて、斉藤国土交通大臣は「期限までに承認が困難ということだが、去年4月からの経緯があると申し上げたい。指示は適切だ」と述べました。

名護市辺野古では国が地盤の改良工事を行うため設計の変更を申請しましたが、県が「不承認」としたため工事は進んでいません。

国土交通省は去年、県に承認を求める「是正の指示」を行い、県は取り消しを求める訴えを起こしましたが、9月4日に最高裁で県の敗訴が確定しました。

斉藤国土交通大臣は沖縄県の玉城知事に対し、27日までに設計の変更を承認するよう「勧告」しましたが、知事は「勧告の期限までに承認を行うことは困難である」と文書で回答しました。

こうした中、大臣は28日、新たに知事に対し、承認を「指示」しました。

斉藤国土交通大臣は29日の閣議後会見で、県の回答への受け止めを問われ、「去年4月28日付けで承認するよう是正の指示をして、国地方係争処理委員会や高裁を経て、今月4日の最高裁判決で是正の指示の適法性が確定している。それでもなお知事が承認しないため、地方自治法にもとづく代執行を念頭においた手続きに入ったのが今の状態だ」と話しました。

そのうえで、「期限までに承認が困難ということだが、去年4月からの経緯があることを申し上げたい。経緯を踏まえると今般の指示は適切だ」と述べました。