福島 ライオン担当飼育員死亡 おりなどの複数の扉 開いていた

28日、福島県二本松市の観光施設、「東北サファリパーク」のライオンのおりの中で50代の男性飼育員が倒れているのが見つかり、その後、死亡した事故で、男性が発見されたとき、おりなどの複数の扉が開いていたことが施設への取材で分かりました。施設は、ライオンが入り込んで襲った可能性が高いとして、詳しい状況を調べています。

警察によりますと、28日午後3時半ごろ、二本松市の「東北サファリパーク」で、ライオンの飼育を担当している加藤健一さん(53)が屋内飼育施設にあるおりの中で倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡が確認されました。

加藤さんには首にかまれたような傷と出血があり、ライオンに襲われたとみられます。

東北サファリパークによりますと、加藤さんは当時、屋内飼育施設の中にいて、屋外にいるライオンをおりに入れたり、おりの中にエサを置いたりする作業をしていたということです。

作業の際のルールでは、ライオンと飼育員が同じスペースにいることがないように、おりなどの複数の扉を開け閉めして隔てるよう定めているということです。

しかし、加藤さんが発見されたとき、扉はすべて開いていたということです。

サファリパークは、ライオンが開いた扉から入り込んで加藤さんを襲った可能性が高いとして、今後、扉が開いていた原因など安全管理の状況を調べ、再発防止に取り組むとしています。

「東北サファリパーク」とは

「東北サファリパーク」はライオンのほか、キリンやゾウなどおよそ120種類の動物を飼育しています。

園内は大きく分けて11のエリアに分かれていて、事故が起きた「放し飼いエリア」では、来園者は車に乗ったまま移動し、放し飼いにされているライオンの様子などを見て楽しむことができます。