中国 李尚福国防相の動静不明1か月 中国政府は理由など触れず

中国の李尚福国防相の動静が途絶えてから、29日で1か月となります。この間、中国政府は一切、理由などに触れておらず、外相の交代劇に続く異例の事態に関心が集まっています。

中国の李尚福国防相は、8月29日に北京で開かれた「中国アフリカ平和安全フォーラム」で演説したのを最後に動静が途絶えてから、29日で1か月となります。

28日開かれた中国国防省の記者会見では、外国メディアの記者から動静が途絶えた背景など李国防相をめぐる質問が相次ぎました。

これに対し、呉謙報道官は「状況を把握していない」とか「すでに答えた」などと述べ、言及を避けました。

李国防相の会議などの欠席が続いていると報じられている中で、中国政府はこの1か月、その理由などに一切触れていません。

欧米や香港の一部メディアは、李国防相や、ことし7月に交代した「ロケット軍」のトップら複数の幹部が汚職で調査を受けている可能性を伝えていて、軍内部で大規模な摘発が行われているのではないかという臆測も広がっています。

中国では、秦剛前外相が、動静が1か月にわたって途絶えたあと、ことし7月に就任から半年余りで解任されていて、重要閣僚の1人である李国防相の動静にも関心が集まっています。