安倍元首相銃撃事件 公判前整理手続き 10月13日に実施へ

去年7月、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃された事件で、殺人などの罪で起訴された山上徹也被告の裁判を前に、証拠や争点などを絞り込む「公判前整理手続き」が10月13日に初めて行われることになりました。

去年7月、奈良市で安倍元総理大臣が銃撃された事件では、無職の山上徹也被告(43)が殺人などの罪で起訴されています。

この事件は裁判員裁判で審理されるとみられていて、奈良地方裁判所は28日、裁判を前に裁判所と検察、弁護士の三者で証拠や争点などを絞り込む「公判前整理手続き」を来月13日の午前10時に初めて行うと発表しました。

弁護団は、山上被告が出席するかどうかは決まっていないとしています。

手続きは当初、ことし6月に予定されていましたが、奈良地裁に不審な段ボール箱が届いたことから中止となり、改めて日程の調整が行われていました。

手続きを経て審理の日程や内容などが決められますが、関係者によりますと、裁判が開かれるのは来年以降になる見通しです。

山上被告は捜査段階の調べに対し、母親が多額の献金をしていた「世界平和統一家庭連合」、旧統一教会に恨みを募らせた末、事件を起こしたなどと供述していたということで、裁判では被告の境遇などの情状面を踏まえた刑の重さなどが争点になるとみられます。