バングラデシュ 日本支援のハブ港公開 進出促進に期待

南アジアの新たな国際物流の拠点として、日本が支援して整備が進められているバングラデシュのハブ港が日本企業の関係者に公開され、人口1億7000万近くと、生産拠点としても注目されるバングラデシュへの進出促進につながると期待を集めていました。

バングラデシュ南部のコックスバザールにあるマタバリ港の整備状況が26日公開されました。

バングラデシュは、インドと東南アジアの中間にあり、ベンガル湾に面した要衝ですが、これまで深い港がなく、大型のコンテナ船が入港できませんでした。

マタバリ港は、水深16メートル以上で大型コンテナ船も入港でき、JICA=国際協力機構が総事業費3000億円余りのうちおよそ7割を融資するとしていて、現地では、港の建設が進む広大な用地の状況を日本企業の関係者が視察していました。

日本としては、南アジアの新たな国際物流の拠点として整備することで、1億7000万近い人口を抱え経済成長も著しいバングラデシュの発展を後押ししたい考えです。

日本企業の担当者からも進出促進につながると期待を集めていました。

バングラデシュにある日本大使館の町田 達也公使は「バングラデシュは消費市場や生産拠点として注目されている。港の整備で日本との経済関係が深まることを期待したい」と話しています。

成長続けるバングラデシュ 進出する日本企業も増加

経済成長を続けるバングラデシュは、1億7000万近い人口を抱える巨大な消費市場に期待が寄せられているほか、安価な労働力を背景とした生産拠点としても注目を集めています。

バングラデシュに進出する日本企業の数も増えていて、JETRO=日本貿易振興機構によりますと2023年3月の時点で338社で、10年間でおよそ2倍に増加したということです。

また、首都ダッカ近郊には、日本の大手商社などがバングラデシュ政府とともに開発を進めている経済特区が2022年12月に開業し、経済的なポテンシャルが大きいバングラデシュに進出しようとする日本企業の動きが活発化しています。