人工透析患者 新型コロナ「5類」移行後も感染時の致死率 約2%

新型コロナウイルスで重症化しやすいとされる人工透析を受けている患者について、新型コロナの位置づけが「5類」に移行したあとも、感染した際の致死率がおよそ2%と高い状況が続いていることが日本透析医会の調査で分かりました。

人工透析を行う医師などで作る日本透析医会は、新型コロナが「5類」に移行したあとの透析患者の感染状況について独自に調査を行いました。

その結果、ことし5月から9月12日までに全国の61の透析施設から報告された新型コロナの感染者257人のうち、亡くなった人は6人で、致死率は2.3%となっていました。

また、感染が確認された時点で重症になっていた人は全体の7.4%でした。

医会によりますと、これらは去年からことしにかけての流行の「第8波」の際とほぼ同じ水準だということです。

医会では透析を受けている人は「5類」以降後も、引き続き感染に注意が必要だとしています。

日本透析医会の菊地勘理事は「『5類』移行後は感染を気にしなくなった人も増えているが、腎不全や透析の患者など基礎疾患がある人は今も重症化リスクが高いので、ワクチン接種など対策に努めてほしい」と話していました。