千葉 茂原 記録的大雨で浸水被害相次ぐ 専門家が現地調査

今月8日の記録的な大雨で浸水被害が相次いだ千葉県茂原市で、専門家が現地調査を行いました。4年前の大雨より雨量は多かったものの、堤防のかさ上げなどによって浸水の程度を抑えられた地域も多いということです。

茂原市では今月8日の記録的な大雨で一宮川などがあふれ、床上や床下の浸水被害は24日時点で、合わせて2000棟余りにのぼっています。

河川工学などが専門の東京理科大学の二瓶泰雄教授は浸水の範囲や深さの現地調査を進めていて、26日も建物の壁に残る泥の跡などを調べていました。

このうち、八千代地区では浸水の深さが1メートル30センチほどで、4年前の大雨よりも30センチほど低かったということです。

川の上流や中流の観測地点で観測された今月8日の24時間の雨量の平均は、4年前の1.4倍近くに当たる350ミリほどでしたが、二瓶教授は、これまでに行われた河川の護岸整備や堤防のかさ上げなどで、浸水の程度が抑えられた地域が多くなったと分析しています。

ただ、温暖化などの影響で大雨の頻度が高くなることが懸念されていることから、二瓶教授は「川の氾濫するリスクは今後もあり、ハード対策を着実に進めるだけでなく、早めの避難といったソフト対策が必要だ」と話していました。