キャリア官僚なり手不足 “聖域なく大胆に”人事院 川本総裁

国家公務員のなり手不足が問題となる中、有識者が対策を話し合う会議が初めて開かれ、人事院の川本総裁は「聖域なく大胆に取り組みたい」と述べ、時代に即した人材の確保や育成に向けた具体策を検討するよう要請しました。

人事院は、いわゆる「キャリア官僚」となる国家公務員の総合職を志望する人が減少傾向にあることに加え、10年未満での離職者が増えていることなどから学識経験者や民間企業の幹部らによる「人事行政諮問会議」を新たに設置し、25日に初会合が開かれました。

この中で人事院の川本総裁は「社会や国際情勢が加速度的に変化する中、国家公務員が使命を果たし続けるにはどうしたらよいのか、聖域なく大胆に、真正面から取り組みたい」と述べ、時代に即した人材の確保や育成に向けた具体策を検討するよう要請しました。

会合では
▽給与水準を引き上げたうえで、能力や成果に応じて処遇する仕組みが必要だという意見や
▽慣例にとらわれず、本人の希望に応じて仕事を割りふることも検討すべきだという指摘が出されました。

諮問会議は、今後、月1回のペースで会合を重ね、来年秋をめどに、最終報告をまとめることにしています。