“上海ガニ”の代表的な産地 中国 江蘇省でカニの出荷始まる

中国の秋の味覚で、日本では「上海ガニ」として知られるカニの出荷が、代表的な産地である東部 江蘇省で始まりました。

中国東部 江蘇省蘇州にある陽澄湖は、日本で「上海ガニ」と呼ばれ、秋の高級食材として人気があるカニの代表的な産地です。

現地では、地元政府の関係者らが集まって25日からカニの水揚げが開始されることが宣言されました。

続いて、小舟に乗った漁師たちが、養殖場でカニが入ったかごを引き上げる様子が披露されました。

中国では、このカニをそのまま蒸してショウガが入った酢につけたり、濃厚なカニみそをショーロンポーに入れたりして食べるのが人気です。

この湖のカニは主に国内向けですが、一部は東南アジアや日本などにも輸出されるということで、出荷は来年はじめごろまで続きます。

80代のカニの養殖業者の男性は「ことしのカニは品質がとてもいいです」と話していました。

一方、中国では、中国政府が東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を繰り返し批判する中、市民の間で中国産の海産物の消費を控える動きが出ていて、インターネット上ではこのカニの安全性を問題視する声も出ています。