防衛相が石垣島の駐屯地訪問 中国念頭に任務万全期すよう指示

木原防衛大臣は、沖縄県の石垣島にある陸上自衛隊の駐屯地を訪れ、海洋進出を強める中国を念頭に、南西地域の防衛体制の強化は喫緊の課題だとして、任務に万全を期すよう指示しました。

木原防衛大臣は24日、沖縄県の石垣島を訪れ、南西地域の防衛を強化するため、ことし3月に開設された陸上自衛隊の石垣駐屯地を視察しました。

木原大臣は、隊員を前に訓示し「複雑な安全保障環境とも言われる中で、防衛力の抜本的強化と、その裏付けとなる43兆円という防衛費の規模を決定したが、その実施には大変重い責任を伴うもので、心をひとつにして取り組まなければならない」と述べました。

そのうえで「特に南西地域の防衛体制の強化は、わが国の防衛にとって喫緊の課題だ。駐屯地の開設で、力による一方的な現状変更を許容しないという、わが国の意思を示すことができたが、真に実効的な防衛力の構築のためには、日々の鍛錬が不可欠だ」と述べ、海洋進出を強める中国を念頭に、任務に万全を期すよう指示しました。

また、木原大臣は「防衛力の中核は諸君ら自衛隊員だ」と述べたうえで、ハラスメントの防止や処遇改善に努めていく考えを示しました。

このあと木原大臣は石垣市内のホテルで中山市長と会談し、駐屯地の運営に関して連携していくことを確認しました。会談のあと木原大臣は記者団に対し、「沖縄の基地負担の軽減も政府の重要課題で、今後、知事などと意見交換する機会を必ず作りたい」と述べました。