米外交委員長を汚職の罪で起訴 エジプト政府に情報で見返りか

アメリカ議会上院の外交委員長を務める与党・民主党の議員がエジプト政府に情報を提供するなどの便宜をはかる見返りに多額の金品を受け取っていたなどとして汚職の罪で起訴されました。重鎮議員の起訴は与党・民主党にとって痛手となる可能性もあります。

アメリカ・ニューヨークの連邦地検は22日、会見を開き、連邦大陪審が議会上院で外交委員長を務める与党・民主党のメネンデス議員とその妻、そして知人のビジネスマンら3人のあわせて5人を汚職の罪で起訴したと発表しました。

起訴状によりますと、メネンデス議員は2018年から2022年にかけて、議員の立場を利用して得た情報をエジプト政府に提供するなどの便宜をはかる見返りに、仲介したエジプト系アメリカ人のビジネスマンらから繰り返し金品を受け取っていたなどとしています。

検察がメネンデス議員の自宅を捜索したところ、贈賄側とされるビジネスマンの指紋のついた封筒に入った現金など、およそ50万ドル、日本円にしておよそ7400万円のほか、ビジネスマンから受け取ったとされる金の延べ棒などが見つかったということです。

起訴を受けて民主党の上院トップ、シューマー院内総務はメネンデス議員が党の規則により外交委員長のポストを外れると発表しました。

メネンデス議員は政権の外交政策に影響力を持つ重鎮で、大統領選挙を来年に控える中、与党・民主党にとって痛手となる可能性もあります。