秋篠宮ご夫妻 ベトナムで外交関係樹立50年記念する式典に出席

ベトナムを公式訪問中の秋篠宮ご夫妻は21日夜、首都ハノイで、日本とベトナムが外交関係樹立50年の節目を迎えたことを記念する式典に臨まれました。

秋篠宮ご夫妻は、現地時間の21日夜、ハノイ中心部にある国際会議場に到着し、日本との外交関係樹立50周年の記念式典に出席されました。

式典では、秋篠宮さまが「両国の友好関係は、長い歴史の中で両国国民の不断の努力によって紡がれてきたものと考えます。このたびの私どもの訪問が、両国国民の相互理解と友好の絆をさらに深める一助になれば幸いです」とおことばを述べられました。

そして、ベトナム共産党の幹部が「ベトナムと日本の広範な戦略的パートナーシップの新しいさらなる段階への発展を祈念します」などと述べて、乾杯のあいさつをしました。

「残留日本兵」の子孫と懇談

秋篠宮ご夫妻は、現地時間の21日午後、宿泊先のホテルで、第2次世界大戦中に当時のフランス領インドシナに進駐し、終戦後も現地に残ってフランスとの独立戦争に加わるなどした「残留日本兵」の子孫19人と懇談されました。

残留日本兵の多くは、政治体制の変化などもあって1950年代以降単身での帰国を余儀なくされ、多くの家族が生き別れになりました。

6年前ベトナムを公式訪問された上皇ご夫妻とも面会した、元日本兵の息子カオ・カイン・トゥオンさん(74)は「秋篠宮ご夫妻が訪問して私たちのことを気にかけてくださり、とても感動し、感謝しています。ベトナムと日本の関係が常に良好に、より強く発展し、両国の国民がお互いをより理解できるようになることを願っています」と話していました。

秋篠宮さまは、外交関係樹立50周年の記念式典でのスピーチの中でも、「ベトナムが独立をした後、勧告によって帰国せざるをえなかった元残留日本兵のご家族は、多くの苦労をしてこられたと聞いております。しかし、そのような中にも、元日本兵がベトナムで築いた家族と日本への帰国後に築いた家族との間で、今でも交流が続いている方がおられることを伺い、深い感慨を覚えました」と述べられました。