“冬を前にロシア軍がエネルギー施設攻撃” ウクライナが非難

ウクライナでは21日、ロシア軍が大規模なミサイル攻撃を各地に行い、一部の地域では電力施設が被害を受け、停電も発生しています。ウクライナ側は、暖房需要が高まる冬場を前にロシア軍が再びエネルギー施設を狙って攻撃していると非難しています。

ウクライナ側の発表によりますとロシア軍が21日未明、43発の巡航ミサイルによる攻撃を首都キーウなど各地に行ったということで、シュミハリ首相は、少なくとも20人がけがをしたと明らかにしました。

また、国営の電力会社「ウクルエネルゴ」によりますとキーウ州や北西部ジトーミル州などで電力施設が被害を受け、停電も発生しているということです。

ウクライナでは、去年10月頃から、エネルギーインフラ施設を標的にした攻撃が繰り返され、市民は冬の間、電気や暖房が使えなくなるなど、厳しい生活を強いられました。

アメリカを訪問中のゼレンスキー大統領は21日「ロシアのテロリストがまた大規模な攻撃を仕掛けた」とSNSに投稿するなど、ウクライナ側は、暖房需要が高まる冬場を前にロシア軍が再びエネルギー施設を狙って攻撃していると非難しています。

一方、ウクライナ軍は21日、ロシアが一方的に併合した南部クリミアの西部にあるロシア軍の基地に対して複数の攻撃を行ったと発表しました。

ウクライナ軍は、東部や南部で反転攻勢を続けるとともに、ロシア軍にとって攻撃や補給の拠点となっているクリミアに対する攻撃を活発化させています。