記憶用半導体大手 キオクシア 業績悪化続き初の早期退職募集へ

記憶用半導体の世界大手、キオクシアホールディングスは、需要の落ち込みで業績の悪化が続く中、会社発足以来、初めてとなる早期退職の募集を行うことになりました。

キオクシアホールディングスによりますと、会社側は21日、国内に勤務する56歳以上の社員を対象に早期退職の募集を行うことを組合側に提案したということです。

会社が早期退職の募集を行うのは、2017年に前身となる「東芝メモリ」として会社が発足して以来、初めてとなります。

キオクシアは、フラッシュメモリーと呼ばれる記憶用半導体の世界大手ですが、企業のIT投資の縮小やスマートフォン向けの受注の減少などで、昨年度1年間の決算で1381億円の最終赤字となり、ことし4月から6月までの3か月間の決算でも1031億円の最終赤字を計上していました。

世界的な市況の悪化を受けて、去年10月以降、減産を続けているほか、年内に稼働させる予定だった岩手県北上市の新工場についても来年以降に延期することを決めていました。

会社は、早期退職の実施は人員削減が目的ではないとしています。

応募した社員には退職金の上乗せや再就職の支援を行うことにしています。