米政権高官 米駐日大使に中国を挑発するSNS投稿の中止を要請

アメリカのNBCニュースは、アメリカのエマニュエル駐日大使が中国の習近平国家主席を挑発するようなメッセージを相次いで発信していることについて、バイデン大統領の側近らが、「中国との関係修復に向けた努力を損ないかねない」としてやめるよう要請したと伝えました。

エマニュエル駐日大使は、中国の秦剛前外相や、李尚福国防相の動静が長く伝えられていないことについて9月7日、SNSに「習主席の閣僚陣は今やアガサ・クリスティの小説『そして誰もいなくなった』の登場人物のようになっている。誰がこの失業レースを制するのか」と投稿したほか、14日には「シェイクスピアが『ハムレット』で書いたように『何かが怪しい』」と投稿しました。

これについて、アメリカのNBCニュースは複数の政権高官の話として、バイデン大統領の側近らがエマニュエル大使に、習近平国家主席を挑発するようなメッセージの投稿をやめるよう要請したと20日、伝えました。

この秋にバイデン大統領と習主席による首脳会談を実現させることも念頭に、中国との関係修復を図る政権の努力を損ねるおそれがあるためだということです。

バイデン大統領は19日、国連総会での演説で、対立が先鋭化しないよう米中関係を管理する必要性を訴えており、政権高官は大使の発言はこの方針に「合致しない」と指摘したとしています。

エマニュエル大使の報道担当者は今回の報道を「全く事実ではない」と否定したということです。