米イスラエル首脳会談 サウジアラビアとの国交正常化向け議論

アメリカのバイデン大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が会談し、イスラエルが長年対立するサウジアラビアとの国交正常化に向けて、意見を交わしました。

アメリカのバイデン大統領は国連総会が開かれているニューヨークで20日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談しました。

会談の冒頭、バイデン大統領は「イスラエルへの関与は揺るがない」と述べたのに対し、ネタニヤフ首相は「大統領のリーダーシップのもとで、イスラエルとサウジアラビアは歴史的な和平を築くことができる」と応じました。

会談では、長年対立しているイスラエルとサウジアラビアの国交正常化に向けて意見が交わされ、年内にネタニヤフ首相をホワイトハウスに招待し、議論を続けることを確認したということです。

一方、バイデン大統領は緊張が続くヨルダン川西岸の治安状況などの改善を求めるとともに、イスラエルとパレスチナの2国家共存による和平の可能性を維持するよう求めたということです。

近年、中東では、アメリカの地域への関与が相対的に弱まり、中国がサウジアラビアなどとの関係を強化しており、バイデン大統領としてはイスラエルとサウジアラビアの国交正常化に一定の役割を果たすことで影響力を維持していきたい考えです。

今後は、パレスチナ問題など難題を抱える中、アメリカの思惑どおりに両国関係が改善に向かうのかが焦点となりそうです。