オリックスと阪神 同一シーズンともに優勝は初 なるか関西対決

プロ野球でオリックスと阪神が同じシーズンに優勝するのは、前身の阪急を含めても初めてです。ともに来月のクライマックスシリーズを勝ち上がれば、日本シリーズで59年ぶりの“関西対決”が実現します。

今シーズンのプロ野球は、セ・リーグで兵庫県西宮市の甲子園球場を本拠地とする阪神が今月14日に18年ぶりのリーグ優勝を果たし、パ・リーグで京セラドーム大阪を本拠地とするオリックスが20日夜、リーグ3連覇を決めました。

プロ野球で1950年(昭和25年)に今の2リーグ制が始まった以降、阪神は6回目の優勝、オリックスは前身の阪急を含めて15回目の優勝ですが、同じシーズンで両チームが優勝するのは今回が初めてです。

1972年 阪急が優勝も阪神は2位

1972年(昭和47年)は、両チームが初めて同時に前半戦を首位で折り返し、阪急は福本豊選手がシーズン世界記録となる106個の盗塁を決めてチームを引っ張り、リーグ連覇を果たした。

一方、阪神は3.5ゲーム差の2位で巨人の連覇を止められませんでした。

1984年に阪急 1985年に阪神が優勝

1984年(昭和59年)には阪急が、翌1985年には阪神が、それぞれリーグ優勝を果たしましたが、1年違いでした。

それぞれが優勝したシーズンでは阪急のブーマー選手と阪神のランディ・バース選手が三冠王に輝く活躍で打線をけん引しました。

その後は、両チームのいわゆる“黄金期”が重ならず、同じシーズンでの同時優勝は実現しませんでした。

1995年 イチロー選手を中心にリーグ連覇

オリックスは阪神・淡路大震災が起きた1995年(平成7年)から「がんばろうKOBE」を合言葉に仰木彬監督のもとのちに大リーグでも活躍したイチロー選手を中心にリーグ連覇を果たした一方、阪神は2年連続の最下位に終わりました。

2003年 星野阪神でリーグ優勝

2000年代に入ると今度は阪神が2003年(平成15年)に星野仙一監督のもとで井川慶投手が20勝をあげるなど活躍し、18年ぶりのリーグ優勝。

2005年 「JFK」の活躍でリーグ優勝

2005年(平成17年)には岡田彰布監督のもとでジェフ・ウィリアムス投手、藤川球児投手、久保田智之投手の3人でつなぐ「JFK」と呼ばれた勝ちパターンの継投でリーグ優勝を達成しましたが、オリックスは2003年が6位、2005年が4位と低迷しました。

2021年 同時に首位で前半戦折り返すも…

2021年(令和3年)は阪神とオリックスがパ・リーグが2シーズン制だった時期を除いて49年ぶりに同時に前半戦を首位で折り返しましたが、阪神が終盤で失速し、優勝を逃していました。

1964年 阪神と南海の日本シリーズ

一方で、関西を本拠地とするチームどうしによる日本シリーズは1回だけありました。

1964年(昭和39年)に行われた阪神と、大阪市浪速区の大阪球場を本拠地としていた南海の対決でした。

この日本シリーズでは南海が4勝3敗で日本一になり、ジョー・スタンカ投手が3回の完封勝利を挙げる活躍を見せました。このシリーズは、両チームの当時の親会社がそれぞれ大阪市の梅田と難波の駅を拠点としていたことから“御堂筋シリーズ”とも呼ばれました。

ともに勝ちあがれば59年ぶりの関西対決

阪神とオリックスが来月18日から始まるクライマックスシリーズのファイナルステージをともに勝ち上がれば、日本シリーズで59年ぶり2回目の“関西対決”が実現します。