ドイツ ショルツ首相 “ロシアに有利な和平は受け入れられず”

ドイツのショルツ首相は19日、国連総会で演説し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻をやめさせるため、国際社会の結束した対応が不可欠だと訴えるとともに、「ニセの解決策に注意が必要だ」と述べ、ロシアに有利な一方的な和平は受け入れられないと強調しました。

ドイツは、ウクライナに対してドイツ製の戦車「レオパルト2」を供与するなど、積極的に軍事支援を行っています。

19日に国連総会で演説したショルツ首相は「この戦争の責任がロシアにあることを忘れてはならない。大統領のたった1つの指令で戦争はとめられる」と述べ、ロシアのプーチン大統領に侵攻をやめるよう改めて求めました。

そのうえで、「そのためには、修正主義や帝国主義は、21世紀の多極化した世界では許されないという原則を維持することに、われわれ国連加盟国が本気だと理解させなければならない」と述べ、ロシアの侵攻をやめさせるために、国際社会の結束した対応が不可欠だと訴えました。

そして、和平を模索する動きは支持するとしながらも、「ニセの解決策に注意しなければならない。自由なき平和は抑圧であり、正義なき平和は強制と呼ばれるからだ」と述べ、ロシアに有利な一方的な和平は受け入れられないと強調しました。