「仕組み債」で千葉銀行子会社に過怠金処分 日本証券業協会

高い利回りをうたう一方でリスクを伴う「仕組み債」と呼ばれる金融商品の販売をめぐり千葉銀行など3社が行政処分を受けた問題で、日本証券業協会は20日、千葉銀行の子会社の証券会社に5000万円の過怠金の支払いなどを命じる処分を出しました。

「千葉銀行」と子会社の「ちばぎん証券」それに、さいたま市に本店を置く「武蔵野銀行」の3社は「仕組み債」と呼ばれる金融商品をリスクを十分に説明せずに顧客に販売したとして、ことし6月、関東財務局から業務改善命令を受けました。

これについて日本証券業協会は、収益を上げるために顧客の利益に沿わない投資勧誘を行ったほか、不適切な販売を防ぐための態勢整備も不十分だったとして「ちばぎん証券」に対し、過怠金として5000万円を支払うよう命じました。

また、千葉銀行と武蔵野銀行に対しても仕組み債の高い利回りを強調して顧客をちばぎん証券に紹介し、多くの苦情が寄せられたにもかかわらず十分な改善策を取らなかったなどとして、けん責の処分を出しました。

また、3社に対して、再発防止策などを盛り込んだ業務改善計画を実施し、その状況を書面で報告するよう勧告しました。

この問題で3社は、先月、経営責任を明確にするため役員と元役員の処分を発表し、このうち千葉銀行は、代表権のある会長が来年3月に辞任する方針を示しています。