中国 王毅外相 ロシア外相などと会談 米にらみ結束確認

ロシアを訪問している中国の王毅外相が、ロシアのラブロフ外相やパトルシェフ安全保障会議書記と相次いで会談しました。対立を深めるアメリカをにらみ結束を確認するとともに、ロシア側からは来月北京で習近平国家主席とプーチン大統領の首脳会談が行われることへの期待が示されました。

中国の王毅外相は18日、ロシアの首都モスクワを訪問し、ラブロフ外相と会談しました。

ロシア外務省によりますと、この中でラブロフ外相は、今月13日にロシア極東で行われたプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の首脳会談について、説明したということです。

一方、王毅外相からはアメリカ・ホワイトハウスで安全保障政策を担当するサリバン大統領補佐官との今月16日から17日にかけて行われた会談内容について説明があったとしています。

また両外相はウクライナ情勢についても詳しく協議したとしています。

さらに19日には王毅外相とプーチン大統領の側近、パトルシェフ安全保障会議書記との会談も行われました。

会談でパトルシェフ氏は「プーチン大統領と習主席の会談が10月に北京で行われることを期待している」と述べ、来月、北京で開かれる予定の巨大経済圏構想「一帯一路」の国際フォーラムに合わせて、首脳会談が行われることへの期待が示されました。

対立するアメリカをにらみロシアと中国は結束を確認するとともに、外交活動を活発化させています。

韓国第1外務次官 ロシア大使に軍事協力の中止求める

ロシアと北朝鮮が協力関係を強化する動きを見せる中、韓国のチャン・ホジン(張虎鎮)第1外務次官は、19日午後ソウルに駐在するロシアのクリク大使を呼び、北朝鮮との軍事協力の動きを直ちに中止するよう求めました。

チャン次官は「ロシアは北朝鮮への制裁決議を採択した国連安保理の常任理事国であり責任を持った行動をしなければならない」と指摘した上で、「韓国政府は、安保理決議に違反して安全保障を重大に脅かす行為に対して、国際社会と協力して明確な代価が伴うように強力に対処していく」と警告したということです。

韓国外務省によりますと、クリク大使は、韓国側の立場を注意深く聞き、本国に正確に報告すると述べたということです。