秋場所は18日、9日目を終えて、1敗で幕内2場所目の熱海富士と高安の平幕2人がトップで並び、2敗で平幕の剣翔が追う展開となっていました。
そして10日目の19日、熱海富士は高安と初顔合わせの一番で対戦し、立ち合いで押し込まれたものの、相手が引いたところを一気に前に出て、押し倒して勝ちました。
この結果、熱海富士が1敗を守って単独トップに立ちました。
一方、2敗に後退した高安は倒れ込んだあとしばらく立ち上がれず、付け人に肩を借りながら支度部屋をあとにしました。
また、星の差1つで追っていた剣翔は金峰山に「上手出し投げ」で敗れて3敗に後退しました。
3敗だった力士のうち、三役以上では角番の大関 貴景勝が宇良との取り直しの一番をはたき込みで制し、勝ち越しまであと1勝としました。
一方、同じく角番の大関 霧島は新小結 錦木の馬力の前に寄り切られたほか、関脇 若元春は新大関の豊昇龍に一気に寄り倒されて敗れ、ともに4敗に後退しました。
大相撲秋場所10日目 熱海富士が高安に勝ち単独トップに
大相撲秋場所は10日目、21歳の熱海富士が大関経験者の高安との1敗対決を制して単独トップに立ちました。

中入り後の勝敗
▽北青鵬に錦富士は、北青鵬が「寄り切り」で勝ち7日目から4連勝です。
▽剣翔に金峰山は、金峰山が「上手出し投げ」。
▽遠藤に妙義龍は、遠藤が「押し出し」。
遠藤は3連敗のあと7連勝です。
▽輝に翠富士は、翠富士が「肩透かし」。
▽大翔鵬に琴恵光は、琴恵光が「寄り切り」。
大翔鵬は3場所連続の負け越しが決まりました。
▽平戸海に千代翔馬は、平戸海が「すくい投げ」。
千代翔馬は負け越しです。
▽熱海富士と高安の1敗どうしの取組は、熱海富士が「押し倒し」で勝って優勝争いの先頭に立ちました。
▽王鵬に琴勝峰は、琴勝峰が「押し出し」。
▽佐田の海に阿武咲は、阿武咲が「寄り切り」。
▽竜電に碧山は、竜電が「寄り切り」で勝ちました。
▽御嶽海に豪ノ山は、御嶽海が「下手投げ」。
▽湘南乃海に宝富士は、宝富士が「寄り切り」。
▽玉鷲に正代は、正代が「すくい投げ」。
▽隆の勝に阿炎は、阿炎が「押し出し」で勝ちました。
▽翔猿に北勝富士は、北勝富士が「押し出し」。
▽明生に琴ノ若は、琴ノ若が「押し出し」。
▽朝乃山に大栄翔は、大栄翔が「突き落とし」で勝ちました。
▽新大関 豊昇龍に若元春は、豊昇龍が「寄り倒し」。
豊昇龍は連敗を3で止めました。
▽角番の大関 貴景勝に宇良は取り直しとなり、貴景勝が「はたき込み」で勝ちました。
▽錦木に角番の大関 霧島は、錦木が「寄り切り」で勝ちました。
力士 談話まとめ
単独トップに立った熱海富士は「勝ててよかった。立ち合いで何をしてくるか分からないので、落ち着いていこうと思っていた」と笑顔で振り返りました。
終盤戦に向けては「緊張することもない。まだ五番もあるので落ち着いて頑張りたい」と意気込みを示しました。
敗れた高安は「前に攻めたかったが少し消極的になってしまった。仕方がない。弱いから負けた」と話しました。
取組後、高安は付け人の肩を借りて歩いていましたが、体の痛みについては触れずに「しっかり戦える準備をして切り替えていきたい」と述べました。
3敗に後退した剣翔は「変化は予想はしていなかった。勝ち越しがかかっているのであと5日、思いっきり取りたい」と話していました。
三役以上でただ1人、3敗を守った大関 貴景勝は取り直しの一番で勝ったことについて「一発目でちゃんと決めないといけない。いい経験をさせてもらった」と振り返りました。
そのうえで「初日から結果がすべてだと言ってきた。まだ3分の2が終わっただけだ。千秋楽が終わらないと結果は分からないのでしっかり切り替えてあすに臨みたい」と意気込みを示しました。