岸田首相 国連総会出席に向け出発「国連の機能強化訴える」

国連総会に出席するため、岸田総理大臣は、19日午前、アメリカ ニューヨークに向けて出発しました。出発に先立ち、ロシアによるウクライナ侵攻などを念頭に、世界は複合的な危機にあるとして、国際協調や国連の機能強化などの重要性を訴える考えを示しました。

岸田総理大臣は、19日から4日間の日程でニューヨークを訪れ、国連総会で一般討論演説に臨むほか、ウクライナ情勢をめぐる国連安保理の首脳級会合などに出席する予定で、午前11時半ごろ、政府専用機で羽田空港を出発しました。

岸田総理大臣は出発に先立って、総理大臣官邸で記者団に対し、ロシアによるウクライナ侵攻などを念頭に、「複合的な危機が重なっている国際社会において、対立や分断ではなく、協調する社会を作っていかなければならない」と述べました。

そのうえで、「日本は今まで人間の安全保障、人間中心の国際協力を訴えてきた。こうした日本ならではの考え方を、新たな形で発信する努力をしたい。また、安保理改革を含め、国連の機能強化を訴えることも重要なポイントになる」と述べました。

また、現地ではウクライナのゼレンスキー大統領と立ち話などの個別の対話を行うことを想定しているほか、アメリカの経済関係者を前に、日本経済の現状や政策を発信する場を設ける予定であることを明らかにしました。

岸田首相 “世論調査 一喜一憂せず結果を出す”

また岸田総理大臣は、先週の内閣改造後に行われた各種の世論調査について「内閣支持率がおおむね横ばいとなるなど政権浮揚につながっていないが、どう受け止めるか」と記者団に問われ、「人事は先送りできない課題に取り組むうえで、適材適所の考え方に基づいて行った」と述べました。

そして「世論調査の結果は、さまざまなものが出ていると承知しているが、基本的には一喜一憂するのではなく、結果を出すことで国民の期待に応えていく姿勢を大事にすることが重要だ」と述べました。