那須川天心 プロボクシング転向後2戦目 3対0の判定勝ち

キックボクシングの「神童」と呼ばれた那須川天心選手が、プロボクシング転向後、2戦目となる試合で3対0の判定勝ちを収めました。

キックボクシングなどの格闘技で47戦全勝の成績を残した那須川選手は、ことしボクシングに転向し、スーパーバンタム級で臨んだ4月のデビュー戦で判定勝ちしました。

そして18日、東京の有明アリーナで転向後2戦目の試合を迎え、1つ下のバンタム級でメキシコの国内チャンピオンのルイス・グスマン選手と互いに合意した制限体重で対戦しました。

那須川選手は第1ラウンド開始からおよそ1分のところで相手の右ストレートにカウンターを合わせて、この試合初めてのダウンを奪いました。

その後もカウンターに加えて左ボディーを打ち込むなど磨いてきた攻撃的なスタイルで圧倒し、第7ラウンドでは2回目のダウンを奪いました。

そして主導権を握ったまま8ラウンドを戦いきり、3対0の判定勝ちを収めました。

試合後、那須川選手は「ダウンはさせることができて、成長した姿を見せられたと思う。ボクシングにかける本気を見せられた」と述べたうえで、目指してきたノックアウト勝ちができなかったことを踏まえ「人生はうまくいかない」と苦笑いを浮かべました。

今後に向けては「最強の道を進んでいこうと思う。絶対にチャンピオンになる。みんなが誇れるような男になる」と話していました。

那須川天心 「次に進むステップ見えた」

那須川天心選手が試合後の記者会見で述べたのはボクシング転向後、2戦連続で勝利した満足感よりも今後の課題克服に向けた意気込みでした。

那須川選手は目指していたノックアウト勝利を収められなかった原因について「第1ラウンドでダウンを取ったが、そのあと相手が何もしてこなくなって迷い、どうやって攻めようかとなってしまった。自分は打って打って、相手が出てきたところを打つスタイルだが、そういうところだけになってしまった」と話しました。

また、試合中に左手を痛めていたことも明かした上で「そういうこともあって迷いがあった。左が打てないんだったら右を打ってとか、いろいろなパターンを見せないといけない。次に進むステップが見えた」と今後に向けて攻撃の幅をさらに広げていく考えを示しました。