中国 柳条湖事件から92年 大きな反日抗議活動は伝えられず

満州事変の発端となった事件から92年となる18日、中国で関連の式典が開かれました。反日感情が高まりやすい日とされ、東京電力福島第一原発にたまる処理水の海洋放出への反発からデモなどが警戒されましたが、これまでのところ大きな抗議活動は伝えられていません。

92年前の1931年に、満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた9月18日は中国では「国の恥を忘れてはならない日」とされ、東北部などで関連の式典が開かれました。

このうち、事件が起きた遼寧省瀋陽では地元の関係者などが参加して式典が開かれ、市内で一斉に防空警報のサイレンが鳴らされました。

この日は反日感情が高まりやすい日とされ福島第一原発にたまる処理水の海洋放出への反発から、デモなどが警戒されましたが、これまでのところ、大きな抗議活動は伝えられていません。

処理水の放出後、警備が強化されている首都・北京の日本大使館周辺でも18日はさらに多くの警察官が動員されましたが、大使館によりますとトラブルは起きていないということです。

香港 約30人が日本に抗議デモ

満州事変の発端となった事件から92年となる18日、香港の中心部では、親中派の団体のメンバーおよそ30人が、日本に抗議するデモ行進を行いました。

その後、参加者たちは日本総領事館の入るビルの前に集まり、日本の国旗をやぶったり、「処理水の放出は無責任だ」などと訴えたりしていました。

香港では18日、このほかにも、別の団体による小規模な抗議活動が行われましたが、大きな混乱はありませんでした。