大相撲秋場所9日目 関脇 若元春が敗れ2敗以下の三役以上なしに

大相撲秋場所は9日目、関脇 若元春が大栄翔との関脇どうしの一番で敗れ、三役以上で2敗以下の力士はいなくなりました。高安と熱海富士の平幕2人が勝ち越しを決め、1敗でトップに並んでいます。

秋場所は17日、中日8日目を終えて、
▽1敗で、高安と、21歳の熱海富士の平幕2人がトップで並び、
▽2敗で、若元春と平幕の3人が追っていました。

後半戦に入った9日目の18日、若元春は過去の対戦成績で4勝3敗と、きっ抗している大栄翔との関脇どうしの一番に臨みました。

若元春は、突き押しが持ち味の大栄翔に立ち合いから攻め込まれて、得意の左四つに組むことができず押し出されて敗れ、3敗に後退しました。

この結果、三役以上で2敗以下の力士はいなくなりました。

1敗の力士では、
▽熱海富士が金峰山に、
▽高安は琴恵光に、
ともに「寄り切り」で勝って、勝ち越しを決めました。

熱海富士は、幕内2場所目で初めての勝ち越しです。

高安と熱海富士は、10日目の19日に、直接、対戦します。

17日に、今場所、初めてそろって敗れた大関3人のうち、貴景勝と霧島は勝って、3敗で踏みとどまりました。

一方、新大関の豊昇龍は、新関脇の琴ノ若と対戦し、行司軍配差し違えで、小手投げで敗れて6敗目を喫しました。

中入り後の勝敗

▽妙義龍に琴勝峰は、琴勝峰が「上手投げ」で勝ちました。
妙義龍は連勝が5で止まり、3敗に後退しました。

▽大翔鵬に佐田の海は、行司軍配差し違えで佐田の海が「はたき込み」

▽宝富士に碧山は、碧山が「はたき込み」

▽千代翔馬に北青鵬は、北青鵬が「浴びせ倒し」

▽御嶽海に剣翔は、剣翔が「送り出し」で勝って、2敗を守りました。

▽輝に遠藤は、遠藤が「寄り切り」

▽金峰山に熱海富士は、熱海富士が「寄り切り」で勝って1敗を守り、幕内で初めての勝ち越しを決めました。

▽錦富士に王鵬は、王鵬が「押し出し」

▽高安に琴恵光は、高安が「寄り切り」で勝って1敗を守り、3場所ぶりの勝ち越しを決めました。

▽阿武咲に平戸海は、阿武咲が「はたき込み」

▽翠富士に湘南乃海は、翠富士が「巻き落とし」

▽隆の勝に竜電は、隆の勝が「寄り切り」で勝ちました。

▽玉鷲に朝乃山は、朝乃山が「寄り切り」

▽正代に明生は、明生が「外掛け」

▽阿炎に翔猿は、阿炎が「突き出し」で勝ちました。

▽錦木に北勝富士は、北勝富士が「突き落とし」

▽大栄翔に若元春は、大栄翔が「押し出し」
若元春は、3日目からの連勝が6で止まり、3敗に後退しました。

▽豪ノ山に角番の大関 貴景勝は、貴景勝が「突き倒し」で勝って連敗を2で止めました。

▽角番の大関 霧島に宇良は、霧島が「押し倒し」

▽琴ノ若に大関 豊昇龍は、行司軍配差し違えとなって、琴ノ若が「小手投げ」
新大関の豊昇龍は3連敗で、3勝6敗となりました。

新十両 大の里 初日から9連勝

十両では、初土俵から3場所目の今場所、新たに昇進した23歳の大の里が、幕内経験者の千代丸に「寄り切り」で勝って、初日からの連勝を9に伸ばしました。

新十両の力士が初日から9連勝としたのは、15年前の平成20年 九州場所の翔天狼以来となります。

大の里は「気を緩めずに自分の相撲を取ろうと思っていた。落ち着いていけた」と18日の取組を振り返ったうえで、記録については「なにも考えていない。一日一番やるだけだ」と話していました。

力士 談話まとめ

3連敗となった新大関、豊昇龍は18日は取材に応じませんでした。

その豊昇龍を破り、5勝目を挙げた新関脇の琴ノ若は「褒められる相撲ではないが、白星が1つ積み上がってよかった。勝ち越さないと意味がないのでここからいい相撲をとれるように気を引き締めていく」と冷静に話していました。

平幕の豪ノ山に勝利し、連敗を2で止めた角番の大関 貴景勝は「きょうはきょうの相撲をしっかり一生懸命取った。勝たないといけないので勝てたことはいい風にとらえたい」と話していました。

同じく角番の大関・霧島は過去5勝2敗と相性のいい平幕の宇良に勝利し6勝目を挙げ「簡単に勝てる相撲はない。一番一番だ」と話していました。

平幕の琴恵光に勝って8勝目をあげて勝ち越しを決めたトップの高安は「その日その日、戦える準備をしてベストを尽くしているのがこの結果につながっている。引き続き体をつくってあす以降もやっていきたい」と次を見据えていました。

平幕の金峰山に勝利し同じく8勝でトップに並ぶ熱海富士は「落ち着いて取れている。勝ち越したのがうれしい。もっとうまくなりたい」と笑顔で話していました。

大関経験者の御嶽海に勝利し、2人を2敗で追う剣翔は「あと6日間、全部勝つつもりでいきたい。13番勝つつもりで、思い切っていくだけ」と力強く話していました。

関脇 大栄翔は6連勝していた同じ関脇の若元春に勝利し、5勝目を挙げ、「きょうはよかった。ここから1日1日やっていきたい」と話していました。

敗れた若元春は「連勝していること自体もあまり考えていなかった。連勝が止まってもあす以降も相撲はあるのであまり考えていない。15日間、自分の思いどおりの相撲を取れるとは思っていないので、そこをどう戦っていくかという勝負だ」といつもどおり淡々と話していました。