ことしの全日本選手権は、競技の普及などで日本フェンシング協会と、協定を結んでいる静岡県沼津市で初めて開催され、18日は準決勝と決勝が行われました。
このうち、ことし7月の世界選手権の団体で銅メダルを獲得した女子フルーレの決勝は、いずれも日本代表の上野優佳選手と宮脇花綸選手が対戦しました。
試合は序盤、初優勝を目指す宮脇選手の巧みなカウンター攻撃が光り、開始から6連続ポイントでリードを広げました。
中盤からは上野選手が巻き返し、低い姿勢からの鋭い突きや、密着した難しい体勢からの攻撃でポイントを奪うなど、第3ピリオドを終えて11対11の同点となり、先に1ポイントを取ったほうが勝つ延長に入りました。
延長では、一気に前に出た宮脇選手に対し、上野選手は下がりながらのカウンターでポイントを奪って勝負を決め、2年ぶり2回目の優勝を果たしました。
このほか、女子エペは、3大会連続でオリンピックに出場している37歳のベテラン、佐藤希望選手が延長の末に2年ぶり、女子では大会史上最多となる8回目の優勝を果たしました。
女子サーブルは、高嶋理紗選手が2年ぶり、2回目の優勝を果たしました。
男子エペは、松本龍選手、また、男子フルーレは舩本誠志郎選手が、ことしの世界選手権団体の金メダルメンバー、敷根崇裕選手を破り、それぞれ初優勝を果たしました。
男子サーブルは、吉田健人選手が2年ぶり、2回目の優勝を果たしました。

フェンシング全日本選手権女子フルーレ 上野優佳が2回目の優勝
フェンシング全日本選手権の決勝が18日に静岡県で行われ、日本代表どうしの対戦となった女子フルーレは、21歳の上野優佳選手が延長を制して、2年ぶり2回目の優勝を果たしました。
上野優佳「最後は得意の技で」
女子フルーレで優勝した上野優佳選手は「序盤はなかなか流れをつかめず気持ちを切り替えた。自分の中で組み立てをして、少しずつだったが追いつくことができてよかった。最後は自分の得意の技で決めてやろうという気持ちでした」と少し疲れた表情で振り返りました。
そのうえで「世界選手権でともにメダルをとったメンバーに勝って優勝できたのは自信になった。これからの国際大会でしっかり世界ランキングを上げてパリオリンピックのメンバーに選ばれるよう頑張りたい。パリでは東京で取れなかったメダルを目指したい」と話していました。