中国受注インドネシア高速鉄道が完成間近に 無料試験運行開始

日本との激しい競争の末、中国が建設を受注したインドネシアの高速鉄道が完成間近となり、一般向けに無料の試験運行が始まりました。

インドネシアで初めての高速鉄道は、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」のインドネシアでの主要プロジェクトとなっていて、中国が日本との激しい競争の末、2015年に建設を受注しました。

首都ジャカルタとバンドン間のおよそ140キロを結び、最高速度は時速およそ350キロ、従来の列車では2時間半以上かかる距離を45分間ほどで結びます。

高速鉄道は、当初の計画より4年遅れで開業を迎える予定で、10月の開業を前に9月18日から一般向けに無料の試験運行が始まりました。

列車内で乗客たちは写真を撮ったり、珍しげに景色を眺めたりしていました。

また、車内のモニターでは、鉄道の建設に中国が携わったことがPRされていました。

乗車した男性は「インドネシアに高速鉄道ができて誇らしい。中国の技術は進歩しているので協力につながったと思う」と話していました。

また、バンドンで学ぶ大学生は「料金が高いので所得が低い人には、まだ手が届かないだろう」と話していました。

鉄道計画をめぐっては、当初、中国側がインドネシアに国の財政負担が生じない案を提示したものの、建設費が膨らんだために負担が生じ、インドネシア国内では懸念の声も出ています。