【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(18日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる18日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

ウクライナ国防省 次官「陣地 固めている」

ウクライナ軍は東部ドネツク州の激戦地バフムトの周辺で反転攻勢を強めていて、今月15日のアンドリーイウカに続いて、17日にはバフムトの南西およそ6キロにある集落クリシチーイウカを奪還したと発表しました。

ウクライナ国防省のマリャル次官は18日「敵は失地回復に必死だが、われわれの兵士たちは攻撃を食い止め、陣地を固めている」とSNSに投稿し、戦果を強調しました。

また、南部ザポリージャ州でも交通の要衝トクマクを目指して作戦を展開する中、マリャル次官は、先月下旬に奪還を発表したロボティネの南と東の地域で部隊が前進し、反転攻勢を始めて以降、あわせて260平方キロメートル余りを解放したとアピールしました。

イギリス国防省 “ロシア軍 精鋭部隊を最前線に投入”

南部の戦況についてイギリス国防省は18日「ロシア軍は、ここ2週間でザポリージャ州に精鋭の空てい部隊を増派し、苦境にある部隊を強化したようだ。最前線のロボティネから数キロ以内に集中しているとみられる」として、ロシア軍が精鋭部隊を最前線に投入しているとの見方を示しました。

その上で「空てい部隊は地上部隊を補強するための歩兵として使われている」と分析しています。

中国 王毅外相がロシア訪問と発表

中国外務省は、王毅外相がプーチン大統領の最側近の1人、パトルシェフ安全保障会議書記から招待を受け、18日から21日までロシアを訪問し、戦略安全保障協議を行うと発表しました。

王外相は外交を統括する政治局委員も兼任していて、今回の訪問ではロシアによるウクライナへの軍事侵攻や対立が続く米中関係、それにロシア極東で行われたプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記の首脳会談などについて協議するとみられます。

ウクライナ軍 東部激戦地に近い集落奪還をアピール

ウクライナ陸軍のシルスキー司令官は、17日、SNSに東部ドネツク州の激戦地バフムトの南西、およそ6キロにある集落、クリシチーイウカを奪還したと発表しました。SNSには兵士たちがクリシチーイウカとみられる場所で、国旗を掲げる様子の動画も投稿しています。

ゼレンスキー大統領もSNSに自撮りの動画を投稿し「バフムトの周辺でウクライナの領土を着実に取り戻している兵士たちについて触れたい。よくやった」と述べて、たたえました。

ウクライナ軍は15日にバフムトの南、およそ10キロにある集落アンドリーイウカを奪還したと発表したばかりで、バフムト周辺で続く反転攻勢にとって新たな成果だとしてアピールしています。

“ロシアの防衛線に重要な切れ目広がる” 米シンクタンク分析

ウクライナ軍がロシア側の第1防衛線の一部を突破したとされる南部では、イギリスの国防省が17日、ロシア軍が南部ザポリージャ州の交通の要衝、トクマク周辺で新たなざんごうを掘るなど防衛を強化していると指摘しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は16日、ウクライナ軍がこの数週間で、南部のロシア側の防衛線に対し戦術的に重要な切れ目をつくり、広げ続けていると分析していて、ウクライナ軍が東部と南部で反転攻勢を強めているという見方が出ています。