パラ競泳のジャパンパラ大会は横浜市の横浜国際プールで開幕し、16日から3日間の日程で行われます。
初日は男子400メートル自由形、視覚障害のクラスの決勝が行われ、東京パラリンピックでこの種目の銀メダルを獲得した34歳の富田選手が出場しました。
富田選手は先月の世界選手権で、3位の中国の選手に0秒47及ばず4位に終わり、泳ぎを見直すなどして強化にあたってきました。
レースでは力強い泳ぎでスピードに乗ると、最後の50メートルでさらにスピードを上げ、世界選手権から2秒86縮める4分35秒81のタイムで優勝しました。
また、男子100メートル背泳ぎ、運動機能障害のクラスは、世界選手権のこの種目で銀メダルを獲得した23歳の窪田幸太選手が得意のスタートでトップに立ち、その後も差を広げて1分7秒36のタイムで優勝しました。
このほか、女子200メートル自由形、知的障害のクラスは、17歳の木下あいら選手がみずからが持つアジア記録に0秒08迫る、2分10秒91のタイムで優勝しました。木下選手は女子100メートル背泳ぎで1分10秒57をマークし、2種目を制しました。
男子400メートル自由形、運動機能障害のクラスは14歳の川渕大耀選手がアジア記録を更新する4分22秒51をマークして、優勝しました。

パラ競泳 ジャパンパラ大会開幕 東京で銀の富田宇宙が優勝
来年のパリパラリンピックで活躍が期待されるトップ選手が出場した、パラ競泳のジャパンパラ大会が開幕し、東京パラリンピック銀メダリストの富田宇宙選手が男子400メートル自由形の視覚障害のクラスで優勝しました。
富田宇宙「練習の成果がしっかり出せた」
富田宇宙選手は得意の400メートル自由形で世界選手権から3秒近くタイムを縮めたことについて、「世界選手権が終わってから400メートル自由形に力を入れてきた。100メートルから300メートルにかけてタイムをうまくまとめられるように力を入れた練習の成果がしっかり出せたと思う」と手応えを口にしました。
富田選手は今大会で50メートル自由形と100メートル自由形に出場する予定で、「この2つの種目は今シーズン何度も自己ベストを更新している。今大会でさらに更新して来月、中国 杭州でのアジアパラ大会につなげたい」と話していました。
窪田幸太「この時期にしてはいいタイム」
窪田幸太選手は「コンスタントに1分7秒台を出せたので、その点ではよかった。この時期にしてはいいタイムで泳げた」と充実した表情で話しました。
また、16日は所属先の企業の人たちが応援に訪れたということで、「30人近く来てくれて、ある意味緊張感はあったが、すごく力になったし、メダルを獲得できてよかった」と話していました。
そして、銀メダルを獲得した世界選手権を踏まえ「世界選手権の悔しさをパリパラリンピックで晴らせるように頑張りたい」と意気込みを示しました。
木下あいら「自己ベストに届かず悔しい」
木下あいら選手は女子200メートル自由形でみずからが持つアジア記録に0秒08及ばなかったことについて、「先週、肩を痛めたので不安はあったが、予選から気持ちよく泳げて決勝もよく泳げた。ただ、自己ベストにちょっと届かずそこは悔しい」と振り返りました。
世界選手権で銀メダルを獲得してから、初めて臨んだ今大会について「記録が落ちたらどうしようかと考えたが、自分の記録を超えることをいちばんの目標にして頑張りたい」と意気込んでいました。