ローマ教皇の特使が北京訪問 中国との関係が深まるのか注目

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が今月、訪問先のモンゴルから外交関係のない中国の国民や信者にメッセージを送ったのに続き、教皇の特使が北京を訪れて中国政府の高官と会談し、中国との関係が深まるのか、注目されます。

ローマ・カトリック教会の中心地バチカンは、中国政府がローマ教皇による司教の任命は内政干渉だとして拒否してきたことから、中国と外交関係がありません。

しかし、フランシスコ教皇は今月、モンゴルを訪問した際「気高い中国の人々に温かいあいさつを送りたい」と述べ、中国の国民や信者にメッセージを送りました。

さらに教皇に次ぐ地位の枢機卿が今月13日から15日まで3日間の日程で特使として北京を訪れ、ウクライナ情勢をめぐって中国政府の特別代表と会談しました。

ローマ教皇庁によりますと「双方は開放的で友好的な雰囲気の中で、平和の実現や食料安全保障の問題について意見を交わした」ということです。

バチカンはヨーロッパで唯一台湾と外交関係を維持してきましたが、教皇の中国国民へのメッセージに続いて、北京への特使の派遣によって、中国との関係が深まるのか注目されます。