小学校でプールの水出しっぱなし 半額の約95万円 川崎市に弁償

ことし5月、川崎市の小学校で教諭が操作を誤り、プールの水を出しっぱなしにした問題で、市が小学校の教諭と校長に弁償を求めていた、損害額の半額にあたるおよそ95万円が納入されました。

川崎市教育委員会によりますと、ことし5月、川崎市多摩区にある稲田小学校で、プール開きに向けて水をためる際に教諭が操作を誤ったため、水道水が出しっぱなしになりました。

6日間にわたって注水が続いてプールおよそ6杯分の水が流出した結果、190万円余りの損害が生じたということで、市は先月、半額に当たるおよそ95万円を弁償するよう、教諭と校長に求めていました。

教育委員会によりますと、15日全額が市に納入されたということです。

稲田小学校の川村雅昭校長は「けじめをつけるものとしてお支払いしました。今後は、深く反省しながら子どもたちが不安なく安心して学校生活を送れる環境をつくっていくために誠心誠意努力してまいります」とコメントしています。

教育委員会には弁償を求めたことをめぐって「プールの管理は教員の仕事なのか」「教諭がかわいそうだ」などと、批判的な意見が多く寄せられたということです。

川崎市教育委員会は「個人の賠償責任について慎重に判断した結果であり、批判は受け止めるが、適正な判断だと考えている。同様の事故が起きないよう再発防止に向けた検討を進めたい」としています。