京アニ裁判 青葉被告 ガソリンの使用“過去の放火事件参考に”

「京都アニメーション」の放火殺人事件の裁判で、14日から青葉真司被告への検察の被告人質問が始まり、被告は、ガソリンを使った理由について「かつて消費者金融でガソリンがまかれて人が亡くなった事件を参考にした」などと述べました。

青葉真司被告(45)は、4年前の2019年7月、京都市伏見区の「京都アニメーション」の第1スタジオでガソリンをまいて火をつけ、社員36人を死亡させ、32人に重軽傷を負わせたとして殺人や放火などの罪に問われています。

これまでの裁判で、被告の弁護士は責任能力はなかったとして無罪を主張しています。

京都地方裁判所で開かれた裁判で、14日から検察の被告人質問が始まり、青葉被告は、事件をどのように計画したのかを説明し、ガソリンを使った理由について「かつて消費者金融でガソリンがまかれて人が亡くなった事件やマージャン店の放火事件を参考にした。自分も最後の段階ではそれぐらいやると決めていた」などと述べました。

また、現場に6本の包丁を持って行った理由について、東京 秋葉原で7人が死亡した通り魔事件にも触れ「ガソリンをまいたあと、止めに入られることを想定した。自分も仕事を転々としたり、仕事をクビになったりして、この事件の元死刑囚がひと事に思えなかった」と話しました。

このほか、事件前の行動について尋ねられると「危険物を持っていると電車に乗ることやホテルに泊まるのが難しく、警察に声をかけられて逮捕される可能性もあるためガソリンの携行缶を前日か当日に購入し、そのまま犯行という形がよいと思った」などと話しました。

また、事件の直前の心境について「自分のような悪党でも完全に良心がないかと言われればそうではないので良心のかしゃくはあり、悪いことだとは思っていた」などと話しました。