千玄室さん 国連本部で献茶式 世界平和祈りお茶をふるまう

国連総会で来週から各国の首脳による演説が始まるのを前に、茶道 裏千家の前の家元、千玄室さんが国連本部で献茶式を行い、世界平和を祈って各国の国連大使らにお茶をふるまいました。

ことし100歳を迎えた千玄室さんは茶の湯文化を通じて平和を訴える活動を続けていて、日本の国連親善大使も務めています。

13日、ニューヨークの国連本部では千さんが献茶式を行い、国連の高官や各国の国連大使らおよそ100人が集まりました。

はじめに千さんは「国連、そして各国の大使の皆さん一人ひとりが、ほかの国のために手を貸していかなければならない、非常に大事な時期です」と述べたうえで、お茶を通じて平和を祈りたいとあいさつしました。

このあと千さんは静かにお茶をたて、「和」と書かれた掛け軸の前に茶わんをささげ、集まった人たちにお茶をふるまいました。

参加した国連大使らはお茶を味わったあと千さんのもとに集まり、握手をしたり一緒に写真を撮ったりしながら、ことばを交わしていました。

千さんは「みなが協力して地球上から争いがないような世の中にしていかなければならないと思っています。お茶で非常に心が和やかになります。みなが和やかになれば戦争なんて起こりません。きょうは各国の大使の方々が喜んでお茶を飲んでくれて、大変よいお茶会ができました」と話していました。