アメリカ同時多発テロ事件の世界貿易センター跡地に新劇場完成

2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件のニューヨークの跡地に、新たに舞台芸術センターが完成し、記念式典が開かれました。

2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件で崩壊した、ニューヨークの世界貿易センタービルの跡地に完成したのは「ペレルマン・パフォーミングアーツセンター」と呼ばれる舞台芸術センターです。

13日、記念式典が開かれ、遺族や劇場の芸術監督、それにテロ事件の直後に市長に就任したブルームバーグ氏らが出席しました。

ブルームバーグ氏は跡地の再建計画を立てる中で、ニューヨークには芸術の力が必要だとして、当初から舞台芸術のための施設の建設を希望していたということで、およそ3000人の犠牲者を改めて追悼するとともに、「芸術はこの跡地に新たな命を吹き込むだけでなく、私たちがこの地域のよりよい未来を築く助けになるだろう」と述べました。

式典ではミュージカルやゴスペルの歌や踊りが披露され、大きな拍手が送られました。

このセンターはテロ事件で犠牲になった1人ひとりの名前が刻まれた碑の北側に位置し、3つの劇場が備わっています。

施設内の壁を移動することで、収容人数が90人から950人までと、公演の規模に応じた10種類の空間を作り出すことができるということです。

センターでは今月19日から、ミュージカルやオペラ、それに演劇や音楽のコンサートなどさまざまな演目が上演される予定です。