バイデン大統領の弾劾に向けた調査開始を指示 米下院議長

アメリカの野党・共和党のマッカーシー下院議長は、バイデン大統領が次男のビジネスに不正に関わっていたなどとされる疑惑をめぐって、大統領の弾劾に向けた調査を開始するよう下院の委員会に指示したと明らかにしました。

アメリカの野党・共和党は、バイデン大統領が副大統領を務めていた当時に次男のハンター・バイデン氏のウクライナなどでのビジネスに立場を利用して不正に関与していた可能性があるなどと指摘しています。

こうした疑惑をめぐって共和党のマッカーシー下院議長は12日、バイデン大統領の弾劾に向けた調査を開始するよう下院の委員会に指示したと記者団に明らかにしました。

マッカーシー議長は「共和党はバイデン大統領の行為をめぐり深刻かつ信ぴょう性のある疑惑を見いだした。権力の乱用や汚職の疑惑だ。これらについての事実は党派にかかわらずすべてのアメリカ国民の関心事だ」と述べて、バイデン大統領側に対し調査に協力するよう求めました。

来年秋の大統領選挙に向け共和党内で高い支持を集めるトランプ前大統領が4回にわたって起訴される中、共和党内では、保守強硬派からバイデン大統領の疑惑の追及を求める声が強まっていました。

マッカーシー議長の発表について、ホワイトハウスの報道官は「共和党はこれまで不正行為の証拠を何も見つけられていない。極端な政治的行為で最悪だ」とコメントしています。