袴田巌さんの再審 10月27日開始が候補に “年度内に終えたい”

57年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんの再審=やり直しの裁判に向け、裁判所は10月27日に再審を始める案を弁護団、検察に示し、「年度内にすべての審理を終えたい」という意向を明らかにしました。

57年前の1966年に今の静岡市清水区で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さん(87)について、東京高等裁判所はことし3月、再審を認める決定を出し、静岡地方裁判所でやり直しの裁判が開かれることになりました。

検察は、再審で袴田さんの有罪を求める立証を行う方針で、12日、再審に向けた5回目の3者協議が静岡地方裁判所で開かれました。

弁護団によりますと、12日の協議で裁判所は、検察側の有罪の立証を弁護団が受け入れることを前提に、10月27日の午前11時から再審を始める案を双方に示したということです。

さらに裁判所は、初公判を含めて来年3月27日まで合わせて12回にわたる日程の案を示したうえで「年度内にすべての審理を終えたい」という意向を明らかにしたということです。

次回の協議は9月27日に開かれ、弁護団によりますと、初公判の日程などが決まる見通しです。