東京電力は、先月24日から福島第一原発にたまるトリチウムなどの放射性物質を含む処理水を基準を下回る濃度に薄めて海へ放出し、11日までにタンク10基に入っていた7800トンを計画どおり放出して1回目の放出が完了しました。
処理水1回目の放出完了 西村経産相「安全に進められている」
東京電力福島第一原子力発電所にたまる処理水の1回目の放出が11日完了したことについて、西村経済産業大臣は安全に進められているという認識を示したうえで、風評対策などを目的とした合わせて1000億円余りの政府の支援策をもとに水産事業者などへの支援に万全を期す考えを示しました。

これについて西村経済産業大臣は、12日の閣議のあとの記者会見で周辺の海水などのトリチウムの濃度を分析したこれまでの結果を踏まえ、「モニタリングの分析結果は極めて低い数字で、安全に進められていると認識している。次回の放出についても引き続き安全性を確保して行いたい」と述べました。
そのうえで、処理水放出のあと、中国が日本産の水産物の輸入を全面停止していることを受けて、「輸入規制の影響については800億円の基金や予備費の207億円を活用する政策パッケージを発表しているので、これらを早急に実行したい」と述べ、風評対策などを目的とした合わせて1007億円の政府の支援策をもとに水産事業者などへの支援に万全を期す考えを示しました。