国際

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(12日の動き)

ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻が続いています。

ウクライナの各地でロシア軍とウクライナ軍が戦闘を続けていて、大勢の市民が国外へ避難しています。戦闘の状況や関係各国の外交など、ウクライナ情勢をめぐる12日(日本時間)の動きを随時更新でお伝えします。

(日本とウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間の時差があります)

プーチン大統領演説 “ウクライナ軍の撃退”と戦果を誇示

ロシアのプーチン大統領は12日極東のウラジオストクで開かれている国際経済会議の全体会合で、ウクライナ軍がことし6月から開始した反転攻勢について「もちろん成果は出ていない。大きな損失がでている。反転攻勢の開始以来、ウクライナ側では7万1500人の人員が失われた」と述べ、ウクライナ軍を撃退しているとして、戦果を誇示しました。

また、プーチン大統領はロシア軍の兵力について「過去6か月から7か月の間に27万人が軍などに入る契約に自発的に署名した」と述べ、ウクライナへの軍事侵攻を進める中で多くの国民が契約軍人としてロシア軍に参加しようとしていると強調しました。

キム総書記を乗せた専用列車 いまも北上か

北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記を乗せた専用列車は、日本時間の12日、ロシアに入り、いまも北上しているとみられます。

11日に極東入りしたロシアのプーチン大統領は、アムール州の宇宙基地を近く訪れる予定があることを明らかにし、双方による首脳会談が宇宙基地で行われるのか関心が集まっています。

北朝鮮のキム・ジョンウン総書記を乗せた専用列車は、日本時間の12日、国境を越えてロシアに入りました。

NHKは、日本時間の12日午前、ロシア極東沿海地方の鉄道路線でキム総書記が乗った可能性がある専用列車を撮影しました。

ロシアの鉄道関係者は、NHKの取材に対して、専用列車は、ロシアのプーチン大統領が滞在しているウラジオストクの方向には向かわず、北上を続けていると明らかにしました。

日本時間の12日午後5時ごろには、ウラジオストクとハバロフスクを結ぶ路線の中間付近を通過したとみられます。

一方、プーチン大統領は、ウラジオストクで開かれている国際経済会議の全体会合に出席しました。

このなかで司会者から極東アムール州にあるボストーチヌイ宇宙基地に訪問する予定があるかと聞かれ、プーチン大統領は「そこで予定がある。私が到着すればわかるだろう」と答え、宇宙基地を近く訪れる予定があることを明らかにしました。

キム総書記が乗った専用列車が走行する路線も宇宙基地のあるアムール州につながっていて双方による首脳会談が宇宙基地で行われるのか関心が集まっています。

北朝鮮 キム総書記を乗せた専用列車 ロシア入り

ロシアの鉄道関係者はNHKの取材に対し、北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)総書記を乗せた専用列車が日本時間の12日午前、国境を越えてロシア入りしたと明らかにしました。

NHKはロシア極東の沿海地方の鉄道沿線で、キム総書記が乗った可能性がある専用列車を撮影しました。

ロシアと北朝鮮は、キム総書記がプーチン大統領の招きで近くロシアを訪問し、会談を行うと11日発表していました。

プーチン大統領は、国際経済会議の東方経済フォーラムに出席するため、11日からウラジオストクに滞在していて、ロシア政府関係者はNHKの取材に対し、13日に両首脳による交渉が行われるという見通しを示しました。

ロシア大統領府のペスコフ報道官は、プーチン大統領とキム総書記の会談について、通訳だけを交えた1対1の形式でも行われるほか、公式な食事会が予定されていることなどを記者団に説明しました。

会談で話し合われる議題に関してペスコフ報道官は「両国は機密性の高い分野でも協力している」などと述べ、軍事的な協力についても意見を交わす可能性を示唆しました。

その一方で、会談の詳しい場所はまだ明らかにできないとしたほか、記者会見は予定されていないとしています。

クラスター爆弾禁止条約の締約国会議 加盟国から懸念相次ぐ

ロシアとウクライナとの戦闘で使用され死傷者が増えているクラスター爆弾を禁止する国際条約の締約国会議が始まり、参加国からは「廃絶のための努力が損なわれている」などと懸念を示す声が相次ぎました。

クラスター爆弾は殺傷能力が高く不発弾を多く残すことから、生産や使用を禁止する国際条約があり、日本を含む110か国以上が参加していますが、条約に参加していないロシアはウクライナでの戦闘でたびたび使用しているうえ、アメリカから供与を受けたウクライナも使用しています。

国際的なNGOなどは、クラスター爆弾による世界の死傷者の数は、去年1年間に1200人近くと大きく増加し、その大半はウクライナで出ていると指摘しています。

こうした中、スイスのジュネーブで11日、禁止条約の締約国会議が始まり、初日の会合では加盟国やNGOなどおよそ40の代表が相次いで懸念を表明しました。

このうちEUの代表は「ウクライナのほかシリアやイエメンなど多くの地域で犠牲者が出ていることを懸念する」と述べたほか、南米コロンビアの代表は「クラスター爆弾の供与や使用が伝えられ残念だ。廃絶のための世界の努力が損なわれている」と危機感を示しました。

会議では、各国が進めている不発弾の処理状況や処理にあたっている国々への支援策について協議し、最終日の14日に報告書を採択する予定です。

オデーサ州知事「ロシア 農産物輸送機会の完全破壊が目的」

ウクライナはロシアがことし7月に黒海を通じたウクライナ産の農産物輸出をめぐる合意の履行を停止したことから、代替のルートとして輸出にドナウ川を利用していますが、先月から今月にかけて南部オデーサ州のドナウ川沿岸の港湾施設などにロシア軍による攻撃が相次いでいます。

オデーサ州のキペル知事は11日、オデーサ市でNHKの単独インタビューに応じドナウ川を利用すれば黒海のルートの40%程度を輸送できるとしたうえで「船に比べ鉄道やトラックで運べる量は、はるかに少ない。ドナウ川はわれわれの経済にとって唯一のチャンスで極めて重要なルートだ」と指摘しました。

そして、一連の攻撃について「ロシアはドナウ川の拠点を集中的にねらうようになり強く懸念している。手段を選んでおらず、ウクライナが水上輸送する機会を完全に破壊するのが目的だ」と述べ危機感をあらわにしました。

キペル知事はインタビューで「ウクライナの農産物を世界のおよそ70か国の4億人が待っている」として、ロシアの攻撃を防ぐためあらゆる手段を尽くすと強調しています。

“キム総書記乗車か ロシアに向け専用列車出発”韓国メディア

ロシアと北朝鮮はキム・ジョンウン(金正恩)総書記が近くロシアを訪問し、プーチン大統領と会談すると発表しました。

韓国メディアは韓国政府関係者の話として、キム総書記を乗せたとみられる専用列車がロシア極東のウラジオストクに向けて出発したと伝えています。

プーチン大統領は、国際経済会議の東方経済フォーラムに出席するため11日からウラジオストクを訪問していて、近く首脳会談が行われるものとみられます。

キム総書記のロシア訪問は、2019年4月以来、4年ぶりで、プーチン大統領との会談は2回目です。

ロシアとしては、ウクライナへの軍事侵攻が長期化するなか、武器の供与について話し合うねらいもあるとみられます。

一方、北朝鮮は、アメリカなどに対抗するため、中国と並ぶ後ろ盾のロシアとの結束を誇示するとともに、原子力潜水艦や軍事偵察衛星などを保有するために必要な軍事技術の支援を求めるという見方が出ています。

ロシア ペスコフ報道官「敬意を表し公式な食事会も予定」

ロシアのプーチン大統領と北朝鮮のキム・ジョンウン総書記の首脳会談についてロシア大統領府のペスコフ報道官は日本時間の12日未明、国営ロシアテレビの記者がSNSに投稿した動画の中で「近日中に行われるだろう。敬意を表し公式な食事会も予定されている」と明らかにしました。

そのうえで「北朝鮮は隣国でありわれわれは良好で互恵的な関係を築く義務があるだろう」と述べ、両首脳が2国間関係の強化について話し合うという見通しを示しました。

米「いかなる武器供与も国連安保理の複数の決議に違反」

アメリカ・ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議の報道官は11日、声明で「北朝鮮のキム・ジョンウン総書記によるロシアへの訪問中に、両国の間で武器の供与についての協議が行われるとみられる。北朝鮮はこれまで、ロシアに武器を供与しないと公言しており、アメリカは北朝鮮が約束を守るよう求める」とけん制しました。

また、国務省のミラー報道官は記者会見で「北朝鮮からロシアに対するいかなる武器の供与も国連安全保障理事会の複数の決議に違反する」と強調したうえで、新たな制裁も辞さない考えを示しました。

さらに国防総省のライダー報道官は記者団に対し「キム総書記がロシアに向けて出発したという情報を得ている」と述べたうえで会談を注視していく姿勢を強調しました。

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