島根原子力発電所2号機 来年8月の再稼働を目指す 中国電力

松江市にある島根原子力発電所2号機について、中国電力は来年8月の再稼働を目指すことを明らかにしました。中国電力が2号機の再稼働について具体的な時期を示したのはこれが初めてです。

島根原発2号機について、中国電力は再稼働に向けて安全対策工事を来年5月までに完了させる見通しを示していました。

中国電力は11日、2号機の来年8月の再稼働を目指し、原子力規制委員会が事業者側の検査内容を確認するための「使用前確認」を申請しました。

中国電力が2号機の再稼働について具体的な時期を示したのはこれが初めてです。

中国電力は
▽来年6月に原子炉に核燃料を入れたあと
▽8月に原子炉を起動して再稼働させ、発電と送電を開始し
▽9月には営業運転を再開するとしています。

2号機は設備ごとの耐震性など、詳しい設計をまとめた工事計画が先月30日に原子力規制委員会から認可され、今後は、設備の運用方法などのルールを事業者が定めて申請する「保安規定」の審査と、「使用前確認」が進められることになり、再稼働に必要な手続きが最終段階になります。

原発が立地する島根県と松江市は、去年6月までに2号機の再稼働に同意していますが、原発事故が起きたときに備え、避難計画の実効性を高められるかが課題となっています。

「沸騰水型」タイプの原子炉 原発事故のあと再稼働なし

島根原発2号機は、12年前に事故を起こした東京電力・福島第一原発と同じ「沸騰水型」と呼ばれるタイプの原子炉です。

沸騰水型では
▽島根原発2号機をはじめ
▽新潟県の柏崎刈羽原発の2基
▽茨城県の東海第二原発
▽宮城県の女川原発2号機の合わせて5基が原発事故のあとに作られた国の規制基準の審査に合格しましたが、再稼働した原発はありません。

このうち女川原発2号機は東北電力が来年2月に再稼働させる方針を示しています。