長期金利 一時0.695% 2014年1月以来の水準まで上昇

11日の債券市場では日銀の金融緩和策の修正が視野に入ってきたという見方から日本国債を売る動きが強まり、長期金利は一時、0.695%と、2014年1月以来の水準まで上昇しました。

国債は、売られると価格が下がって、金利が上昇するという関係にあります。

長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは、ことし7月、日銀が金利操作のより柔軟な運用を決めてから上昇圧力が高まっています。

こうした中、日銀の植田総裁が報道機関へのインタビューで、金融政策について年内に判断の材料が出そろう可能性があり将来的にマイナス金利の解除を含めさまざまな選択肢があると答えたという内容が伝わり、市場では金融緩和策の修正が視野に入ってきたという見方も広がりました。

これを受けて長期金利の代表的な指標となっている10年ものの国債の利回りは2014年1月以来、9年8か月ぶりの水準となる0.695%まで上昇しました。

市場関係者は「マイナス金利政策の解除が近いのではないかという観測が広がり、長期金利の上昇圧力が強まっている。当面はさらなる金利の上昇の余地を探る展開が続きそうだ」と話しています。