G20首脳会議 閉幕へ 首脳宣言は各国の主張反映し採択

インドで開かれているG20サミット=主要20か国の首脳会議は、このあと最後のセッションを行い、閉幕します。焦点となっていた首脳宣言は、ウクライナ侵攻をめぐり各国の異なる主張をそれぞれ反映させた内容で採択され、インドのモディ首相は成果をアピールするものとみられます。

インドの首都ニューデリーで開かれているG20サミットは10日、最終日を迎え、このあとAI=人工知能の技術など、デジタル分野について議論するセッションを行い、閉幕します。

最大の焦点となっていた首脳宣言については、9日、採択され、ウクライナ侵攻について「すべての国は領土の獲得のための威嚇や武力の行使を控えなければならない」としたほか、「核兵器の使用や威嚇は容認できない」などと明記しました。

一方で、去年、インドネシアでのG20サミットで盛り込まれたロシアを名指しで非難する文言は盛り込まれないなど、各国の異なる主張をそれぞれ反映させ、合意を優先させた形となりました。

これについて、ウクライナ外務省の報道官はSNSへの投稿で「G20は何も誇れるものはない」などと批判しています。

また、宣言では、温暖化の影響や債務問題などを抱える途上国などグローバル・サウスの国々への支援が盛り込まれました。

閉幕に当たって、議長国インドのモディ首相は記者会見して、2日間の首脳会議の成果をアピールするものとみられます。