クマが人を襲う被害 4月~7月 全国で50件以上発生 過去最多に

ことし4月から7月までにクマが人を襲う被害が全国で50件以上発生し、過去最多となっていることから環境省は警戒を呼びかけています。

環境省によりますと、ことし5月に北海道幌加内町の湖畔でクマに襲われて男性が死亡したほか、ことし4月から7月までに、岩手県で15件、秋田県で9件、福島県で7件など、けがをしたケースは全国で53件にのぼり、記録が残る平成19年度以降で過去最多となっています。

環境省によりますと、被害の半数以上を東北地方が占めていますが、ことしの秋は、クマの餌となるドングリなどが東北地方で不作になると予測され、餌を求めてクマが人里に出没して被害がさらに増える可能性が高いということです。

環境省は今後、クマが出没した際に警察や猟友会などが緊急時にどのように連携態勢を構築しているのかといった取り組み事例を共有するということで、自治体の対策にいかしてほしいとしています。

そして、万が一、クマに遭遇した場合、距離があったら落ち着いて静かにその場を立ち去ること、また、近くにクマがいることに気付いた場合は、クマを見ながらゆっくり後退して間隔を広げ、慌てて走って逃げないことなどを呼びかけています。