EUが約束のウクライナ支援額 米を上回る ドイツ研究機関

ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナへの支援について、ドイツの研究機関は、去年1月からことし7月までにEU=ヨーロッパ連合の加盟国などが約束した支援額が、同じ期間のアメリカの支援額を、上回ったと発表しました。

ドイツの研究機関、「キール世界経済研究所」は、去年1月24日からことし7月末までにウクライナに約束を表明された支援の総額をまとめ、7日、発表しました。

それによりますと、EUの加盟国や機関が約束した支援額は1319億ユーロ余り、日本円でおよそ20兆8000億円だったのに対し、アメリカは694億ユーロ余り、日本円でおよそ10兆9000億円でした。

研究所は、EU側の支援総額がアメリカを超えたのは、ウクライナへの軍事侵攻が始まって以来、初めてだとしています。

増加の背景には、EUが、2027年にかけて500億ユーロの支援パッケージを提供すると表明したり、ドイツも4年間にわたって105億ユーロ相当の軍事支援の約束を発表したりするなど、ヨーロッパ側が、複数年にわたる支援を打ち出したことがあるとしています。

研究所は「アメリカが支援を主導していた戦争の1年目と比較すると、EUの支援の急拡大は注目に値する変化だ」と指摘しています。