保険金不正請求 損保ジャパン社長辞任 親会社経営責任明確化へ

ビッグモーターによる保険金の不正請求問題で、損害保険ジャパンは8日、適切な経営判断ができなかった責任をとって白川儀一社長が辞任すると発表しました。親会社のSOMPOホールディングスは、グループのガバナンス体制が機能していたのかを検証し、今後の調査結果を踏まえて経営責任を明確化することにしています。

損害保険ジャパンは8日、親会社のSOMPOホールディングスとともに記者会見を開き、不正に対する一連の経営判断に問題があったとして白川社長が辞任すると発表しました。

白川社長は、会見で、去年7月に追加の調査を行わず、いったん中止したビッグモーターとの取り引きを再開した判断は適切でなかったとして、「大きな経営判断ミスをしたことに責任を感じている。一日も早い私の辞任が必要であると決断した」と述べました。

一方、SOMPOホールディングスの櫻田謙悟グループCEOは、グループのガバナンス体制が機能していたのかこれから議論するとしたうえで、自身の責任について、「私も何らかの責任があると思っている。調査委員会の中で全役員の責任や全貌が明らかになった中で厳正に対処したい」と述べ、外部の弁護士でつくる委員会の調査結果を踏まえ、経営責任をどう示すか判断する考えを示しました。

この問題をめぐって金融庁は今後、損害保険ジャパンに立ち入り検査を行うとしていて、親会社の経営判断やグループのガバナンス体制についても問題がなかったか詳しく調べる方針です。