鹿児島 トカラ列島近海震源の地震相次ぐ “強い揺れに注意を”

8日未明から鹿児島県のトカラ列島近海を震源とする地震が相次いでいて、震度1以上の揺れを観測した地震は午後7時までに70回近くに達しています。気象庁は、トカラ列島近海では時々まとまった地震活動が発生しているとしたうえで「当分の間は強い揺れに注意してほしい」と呼びかけています。

気象庁によりますと鹿児島県のトカラ列島近海では8日午前2時以降、地震が増えていて、震度1以上の揺れを観測した地震が午後7時までに68回、このうち震度3を観測したのは7回に達しています。

このうち、午後1時すぎと午後6時すぎに発生したマグニチュード4.6の地震では、いずれも十島村で震度3の揺れを観測しました。

トカラ列島近海では陸側のプレートの下にフィリピン海プレートが沈み込んでいて、気象庁によりますと一連の地震は震源の深さから陸側のプレート内部で発生しているとみられるとしています。

この付近には、「トカラギャップ」と呼ばれる東西に延びるくぼ地があると考えられていて、これまでにもたびたび地震が増え、時折、規模の大きな地震も発生しています。

おととし12月には震度1以上の地震が300回余りに上り、悪石島で震度5強を観測しています。

気象庁大規模地震調査室の青木重樹室長は「過去に最大震度5強を観測するような地震があったことを踏まえると、当分の間強い揺れに注意してほしい」と話しています。

トカラ列島近海震源の地震 十島村で86回

気象庁によりますと鹿児島県のトカラ列島近海を震源とする地震が相次ぎ、十島村では8日、1日で発生した震度1以上の揺れを伴う地震は86回にのぼっています。

震度別ではいずれも鹿児島県の十島村で
▽震度3を8回、
▽震度2を18回
▽震度1を60回観測しています。

地震の回数を時間帯別でみると、8日午前
▽2時台に3回、
▽3時台と4時台にそれぞれ4回、
▽5時台に6回、
▽6時台に4回でした。

また、
▽7時台に7回、
▽8時台に10回、
▽9時台に7回、
▽10時台に1回、
▽11時台に1回と
8日午前中に47回と地震の回数が急増しました。

8日午後は
▽0時台に1回、
▽1時台に3回、
▽2時台と3時台にそれぞれ2回、
▽4時台に3回、
▽5時台に2回、
▽6時台に8回、
▽7時台に5回、
▽8時台に3回、
▽9時台に2回、
▽10時台に7回、
▽11時台に1回と増減を繰り返していて、その後、9日にも地震が相次いでいます。