G20サミット 9日からインドで開幕 食料安全保障など議題に

G20サミット=主要20か国の首脳会議が9日からインドで開幕します。ロシアによるウクライナ侵攻で懸念が高まっている食料安全保障などを議題に各国の意見が交わされる見通しで、参加国が一致したメッセージを打ち出せるかが焦点です。

G20サミットは、インドのニューデリーで9日から2日間の日程で始まり、ロシアによるウクライナ侵攻で懸念が高まっている食料安全保障をはじめ、開発やデジタルなどで議論が行われる見通しです。

このうち食料安全保障では、ことし7月にロシアがウクライナ産の農産物の輸出に関する合意の履行を停止し、開発途上国などで農産物の安定調達への懸念が強まっています。

これまでのG20の閣僚会合では、ウクライナ侵攻をめぐって、欧米とロシアや中国との意見が対立し、共同声明のとり取りまとめはできていません。

こうした食料安全保障などの課題に対応するため、各国が歩み寄り、参加国として、一致したメッセージを打ち出せるかが焦点となります。

また、福島第一原発の処理水の海への放出をめぐって中国が批判を強める中、日本政府としては、サミットや各国首脳との会談を通じて、科学的根拠に基づき、放出の安全性を引き続き丁寧に説明することで、国際社会の支持を広げたい考えです。