米財務長官 “東アジアは中国経済減速の影響受ける可能性”

アメリカのイエレン財務長官は、中国経済の先行きに対する不透明感が広がっていることについて、アメリカに直接、大きな影響があるとは見ていないとする一方、東アジアの国々は中国経済減速の影響を受ける可能性がより高いとして、注視する考えを示しました。

アメリカのイエレン財務長官は、G20サミットが開かれるインドの首都ニューデリーで8日、記者会見を行いました。

この中で、中国経済の先行きに対する不透明感が広がっていることについて、イエレン長官は、中国では厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策のあと、個人消費が伸び悩んでいるほか、不動産市場の低迷や人口減少といった課題を抱えていると指摘しました。

そして「中国政府にはこうした課題に対処できる政策的な余地はある」としながらも「われわれは、中国経済の成長が時間とともに鈍化していくと見ている」と述べました。

その上で、イエレン長官は「アメリカに直接、大きな影響があるとは見ていないが、東アジアの国々は中国経済の減速の影響を受ける可能性がより高く、注視している」と述べ、中国経済の状況を注視する考えを示しました。