サッカー女子 岩渕真奈 引退会見「自分のサッカーできず」

サッカー女子の日本代表、なでしこジャパンで長く活躍し今月、現役引退を発表した岩渕真奈選手が記者会見し、「この1年間、自分がやってきたサッカーができなくなっている感覚があった」と引退の理由を話しました。

30歳の岩渕選手は、小柄ながら巧みなドリブルと得点力の高さが光るストライカーで、10代の頃から女子の日本代表「なでしこジャパン」で活躍してきました。

ワールドカップには日本が初優勝した2011年のドイツ大会にチーム最年少の18歳で出場してから3大会連続で出場しましたが、ことしの大会ではメンバーから落選し、今月1日、自身のSNSで現役引退を発表しました。

岩渕選手は8日午後、都内で記者会見し、引退の理由について「この1年間、自分がやってきたサッカーが今までどおりできなくなっている感覚があった。楽しいと感じるよりいろいろなプレッシャーを感じたり、苦しいと感じることのほうが多かった。ワールドカップに出場できていたとしてもそこで最後かなと思っていた」と話しました。

そのうえで「大好きなサッカーを好きなだけやって本当にすばらしい周りの人たちに恵まれ、そういう人たちと一緒に目標に向かって努力する楽しさは、サッカーなしでは感じられなかったと思う。本当に幸せだった」と競技人生を振り返りました。

会見に澤穂希さんがサプライズ登場

会見には、なでしこジャパンでともに戦った澤穂希さんがサプライズで登場し、花束を贈られると岩渕選手は涙を流していました。

岩渕選手は、今後、指導者ではなく女子サッカーの普及活動に力を注ぎたいということで「何ができるかまだ分からないけれど女子サッカーの成長のために貢献できるように小さな女の子たちに何か1つでも目標の選択肢を与えられるような活動をしたい」と意気込んでいました。