東商 初代会頭 渋沢栄一の新紙幣発行を前に記念フォーラム

東京商工会議所は初代会頭を務めた渋沢栄一の肖像をデザインした新紙幣が来年7月をめどに発行されるのを前に、8日に記念のフォーラムを開きました。

新しい紙幣は3種類発行されることになっていて、このうち一万円札には「近代日本経済の父」と呼ばれる実業家・渋沢栄一の肖像がデザインされます。

東京商工会議所は渋沢栄一が1878年から28年間初代会頭を務めたことにちなんで、8日に都内で記念のフォーラムを開き、冒頭で小林会頭が「変化が激しく先行きの不透明な時代にこそ、偉人の功績と精神を学び、原点に立ち返ることが非常に重要だ」と述べました。

また、渋沢史料館の井上潤 顧問は、もし、渋沢栄一が生きていたら何を語るかというテーマで講演し、渋沢栄一は戦争が経済を助けるという考え方を否定していたことや、国際協力のもと、国どうしでしのぎを削り合うことが世界全体が豊かになる道につながると力説していたことなどを紹介していました。

新たな紙幣は五千円札に日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、千円札に破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされることから、フォーラムではゆかりの関係者がそれぞれの功績を紹介していました。